波乗りおじさんのノースショア体験記 2001/12

冬のノースショア、大きな上質の波と世界からトップサーファーが集まることで有名。 おじさんはビックウエーバーではないけれど、ハワイはこれで7回目、しかし、冬のノースをまともに体験するのは今回が初めてです。 いつもはワイキキサイドで子供連れでショッピング、動物園、水族館なんかに行って、南の島を楽しんでましたが、やっぱり冬のノースを知らずしてサーフィンを語るべからず、との先輩からの一言から・・・・酒を飲んでいる場の勢いもあって・・・・・行くしかないですね、なんていってしまったのが始まりでした。 年末の忙しい時期、ほかのスタッフと家族からのプレッシャーの中を 3日前にいきなりチケットを取り、有無を言わさずに荷物を作り、すぐに帰ってくるから後はよろしくって感じでの旅でした。 おじさんの家庭環境や周りからのプレッシャーのことなど皆さんには、お話してもしょうがないので、このことはみのもんたさんにでも話すとして、パイプラインマスターズを観戦したことを話してみましょう。
この時期、ノースでは世界でも有数のビックウエーブがブレイクし、世界のビックウエーバー達が勢ぞろいします。 また、トリプルクラウンというノースショアでのコンテスト3戦も行われています。 今年はなんと、サニーガルシアが世界チャンピオンに確定していて、しかも、トリプルクラウン2戦をも優勝するといった破竹の勢いで、最終戦となるパイプマスターでの活躍が期待されています。
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しかし、そこはパイプライン、いくつものドラマを生んだサーファーにとっての最高のステージ、何かが起こるはずです。 今年はサーキットには参加していないケリースレ-タ-もワイルドカードでメインラウンドから参加しています。 メインラウンド開始前に恒例のハワイアントライアルが開催、上位2名がメインラウンドに進出。 結局、トライアルからはブルースアイアン、パンチョサリバンの2名が本選へ。しかし、おしくもトライアル4位のタマヨペリーの突っ込みはすごく、ラストウエーブではクローズ気味の8フィートに突っ込みひざの肉をけずりとられるる怪我をしてしまった。 何でも、小川啓プロの話だと、今年のパイプは浅くて危険らしい。 メインラウンドは15日よりスタート、ノースウエストのスゥエルで6~8フィートのグットコンディションで行われました。
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ファイナルデーまで波のサイズは落ちることなく、最終日には8~10フィート、セットは12フィートも入りときたまセカンドリーフで炸裂してました。 注目のケリースレーターはラウンド3でアンディーに敗退、しかしラウンド1、2で見せたサーフィンはぶっちぎっていた。 ノーハンドでのバックサイドチューブ、しかもチュ-ブの中で胸を張って両手を上げるケリーオリジナルのスタイルを見せてくれた。聞いた話だと何しろ、久々のハワイでしかも一年ぶりのパイプで、3日前にハワイ入り、しかもヒート前までノーサーフだったという話、1本目のライディングからチューブをメイクし、上手さを見せ付けていました。
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もう一人の注目、サニーは同じハワイアンのパンチョにラウンド3でパンチョアウト・・・・ さー、本命なき戦いとなったパイプマスター、ファイナルにあがったのはマイケルローとロブマチャト、ともに予選から好調であらよあらよとヒートアップです。 結局、ファイナルでは10点満点のロングチューブをメイクしたロブに軍配が、ロブにとっては欲しかったマスターズのタイトルをついにゲットです。 10フィートオーバーの最大級のセットをレイトテイクオフでつかんだロブマチャト、テイクオフからそのままチューブイン、ハイスピードで長いチュ-ブを駆け抜けギャラリーからの大歓声、その一瞬10点満点と確信しましたが、さらにそのままチューブイン、もう完璧の満点でした。 大会初日から、4本目の10点満点となったこのライディング、ほかの10点ライディングよりも完璧だった。 このライディングで、勝利を確信したロブは沖でガッツポーズ、目には喜びの涙が見えたとか、やっぱり、最高の波で最高のサーファーの中でつかんだタイトル、喜びもひとしおでしょう。
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ここで大会中、目立った選手を上げてみます。 まずパンチョサリバン、彼はいけいけで10フィートの波のレイトテイクオフを繰り返してました。彼の突っ込みには背筋がぞっとするものがあった。 あとはブルース、アンディーのアイアン兄弟、この二人は安定したバックサイドチュ-で 高得点を出してました。何しろライディングのスタイルがかっこいい。 やはりハワイアンは意地もあるのか、突っ込みも激しく最大セットでもレイトテイクオフで見せてくれました。 パイプでのこのコンテストはチューブのみに高得点を与えられるので、いかに大きなチュ-ブに長く入っていられるかが勝敗。 やはり、この波でサーフするには体と精神力と経験が必要でしょう。WCTの試合もいい波で行うようになってきて、大きくてパワーのある波に乗れないと世界には近づけないという事でしょう。 世界を目指す選手は海外に出てどんどん経験をつんで、活躍してもらいたいですね。
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パイプは毎年のことだけど、カメラマンは多いし、過激な水着のお姉さんもいっぱいで、見ているだけでも楽しい大会です。 人間ウォッチングと大会観戦で楽しいハワイです。サーフィンはどうだったの・・・しっかり海にも入ってきました。 ハレイワ、レフトオーバースが良かったです。大きい波はいきなしできないけどそこそこ楽しめるサイズの場所を探して楽しくサーフしてきました。

冬のノース、サーフィンやってるなら見に行きましょう。 次のレポートも期待してね。